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パーソナルトレーナーに資格は必要?取得メリットや種類をご紹介
ジム専属のトレーナーやパーソナルトレーニングを担当するトレーナーは、専門の資格を取得する必要があるのでしょうか。
今回は、パーソナルトレーナーと資格の関係・資格取得をするメリット・トレーナーに関する資格の種類などについて詳しく解説していきます。
トレーニングに関する資格に関心のある方は、目を通してもらえたら幸いです。
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小尾 晋太郎
株式会社Natural 代表取締役
パーソナルジム「HABIT パーソナルジム」を国内に5店舗展開している。(恵比寿/代々木上原/池尻大橋店/中目黒/白金高輪)
一人一人に合う指導で、モデルや女優を始めとする、多くの女性をヘルシーボディへ導く達人。
野球を12年、アルペンスキーを10年、キックボクシング4年の競技歴。
現在はボディメイクトレーニングを主に実施。
出身地:山梨県 身長:173cm 体重:95Kg 野球:12年 アルペンスキー:10年 キックボクシング:4年
パーソナルトレーナー資格の必要性・重要性について
パーソナルトレーナーになるためには、特別な資格を取得する必要はありません。トレーニングや栄養学など、パーソナルトレーナーの仕事で大いに活用できる資格は多数存在します。しかし、これらの資格はトレーナー取得必須という決まりはないため、無資格者でもトレーナーの仕事をすることは可能です。
しかし近年のパーソナルトレーニングジムの普及・増加に比例して、パーソナルジムでのトレーニングに関するトラブルが多発しています。ジムで起きるトラブルの主な原因は、トレーナーによる専門的な知識不足です。
パーソナルトレーニングは重量の重たいマシンも使うため、扱いを間違えば会員に大ケガをさせてしまいます。トレーナーは大げさにいえば会員の命を預かる重要な仕事をしています。そのため、確かな知識とスキルを駆使してサポートしなくてはいけません。
専門的な知識・スキルを確実に身に付けられる資格取得は、トレーナーにとって決して無意味ではないのです。
パーソナルトレーナーが資格を取得する3つのメリット
パーソナルトレーナーは資格取得をしなくても続けることは可能です。しかし、トレーニングなどに関する資格を取得することは決して無駄ではありません。では、トレーナーの資格取得はどのようなメリットがあるのか下記より紹介します。
メリット1.知識(リテラシー)の向上
資格を取得するメリットはトレーナとしての正しい知識(リテラシー)が身に付いている証明になることです。
トレーナーとして必要な知識は、
- トレーニング学
- 運動生理学
- 機能解剖学
- 栄養学
といった分野が挙げられます。これらをしっかりと理解して、さらにそれをわかりやすく会員に指導・アドバイスできなくてはトレーナーとしてつとまりません。
うろ覚えの適当な知識だけで指導をすると、会員に負担がかかりトラブルが起きる可能性もあるでしょう。しかし資格取得をしていれば必要な知識を持っている証明になるため、会員・ジム側も安心して任せられます。
メリット2. 自己ブランディング
トレーナーの資格取得は自己ブランディングに役立ちます。自己ブランディングとは、他社から見て自分がいかに価値のある存在であるかというブランド力をつける作業です。
ブランディングはどんなに自分が「私は高い能力がある」とアピールしても、評価をするのは自分以外の消費者・ジムの場合は会員です。ブランディングを成功させるには、経験や実績・知識・スキルの証明を提示する必要があります。その知識・スキルを証明するのが各種資格取得です。
いくら有能であっても実績や取得資格が一切ないトレーナーより、大多数の会員は豊富な資格を取得しているトレーナーを選ぶでしょう。
メリット3. キャリアアップ
資格の取得のメリットはキャリアアップにも役立つことも挙げられます。
トレーナーがジムに採用される場合、資格取得をしていればそれだけ豊富な知識を持っている証明になるため、採用率が上がる傾向があります。
無資格・無経験より資格所得者のほうがトレーナーの技量が安定している証拠になり、ジムによっては資格取得が採用条件というところも珍しくありません。
また、他の分野の業種と同じく資格取得をしているだけで資格手当があるところもあるため、資格保有はキャリアアップ・収入アップにつながります。
パーソナルトレーナーにおすすめな資格の種類
ジム所属のトレーナーおよびパーソナルトレーナーは必須資格がないために、どの資格の取得を目指せばいいのかわからないという方もいるでしょう。そのような方のために、パーソナルトレーナーにおすすめの資格5つを下記より紹介します。
NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会認定パーソナルフィットネストレーナー)
アメリカに本拠地を置き全世界7万人の会員数を誇る資格が、NESTA-PFTです。NESTA-PFTは取得することによって、パーソナルトレーナーとしての経営や集客スキルの知識を習得できます。
トレーナーとして未経験の場合、資格取得の条件から外れてしまうため、トレーナーとしての経験を積むかNESTA-PFTの教育カリキュラムを受けなくてはいけません。
またNESTA-PFTは複数の資格があるのが特徴です。ボディメイキング・子供やシニア層をターゲットにした指導スキルなども習得できます。自分のやりたい分野に絞って試験を受けるという選択も可能です。
接客マナーなども学ぶために、お客様と円滑なコミュニケーションをはかれるスキルも習得できます。
引用元:PFT認定について | NESTA JAPAN(ネスタジャパン) -全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会-
NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)
1978年に創立されて会員数約5万人を誇る資格がNSCA認定パーソナルトレーナーです。習得できる知識・スキルはストレングス・コンディショニングというトレーニングの実技に関することで、ビジネススキルの習得はできません。
NSCA認定パーソナルトレーナーの特徴は、資格取得の難易度が低い点が挙げられます。未経験者であっても取得しやすいため、資格の初級レベルとして挑戦してみるのもおすすめです。ただし難易度が低い分、取得をしても他のトレーナーとの差別化が難しい点があります。
CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
1978年に創立され会員数約5万名を誇るのが、CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)です。傷害予防とスポーツパフォーマンスの知識・スキルを習得できます。
トレーニングで怖いのがトレーニング中のお客様のケガなどのトラブルです。お客様の不注意であってもジム内でケガが発生すればジム全体の問題となる場合もあります。CSCSは、そのようなトラブルを未然に防ぐための確かな知識・スキルを習得可能です。
スポーツパフォーマンス向上のスキルも習得できるため、アスリートを対象とした高度な指導・アドバイスも行えます。
JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者資格)
2006年創立し日本に本拠地を置き会員数約3,000人を誇るのが、JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者資格)です。機能解剖や運動生理学といった一般科目・各種トレーニング理論などの専門科目を習得できます。
先述した資格はアメリカ発の資格であるため、日本人には合っていないケースも珍しくありません。しかしJATI-ATIは日本発の資格であるため、取得すれば他の資格との差別化をはかれます。
JATI-ATIには3段階のランクがあり、最高ランクの特別上級トレーニング指導者の資格を取得すればアスリートを対象とした高度な指導が可能です。
NATA-ATC(全米アスレティックトレーナー協会認定アスレティックトレーナー)
1950年創立という古い歴史を持ち会員数約43,000名を誇る資格が、NATA-ATC(全米アスレティックトレーナー協会認定アスレティックトレーナー)です。
NATA-ATCは国家資格でありアメリカのトレーニングに関する資格の最高峰といわれています。取得すれば他のトレーナーとの大きな差別化ができ、トレーナーとしてキャリアアップ・収入アップを実現させることも難しくありません。
ただし、取得するためには下記の条件をクリアする必要があります。
- アメリカの大学に留学し学士号や修士号を取得すること
- 約750時間の実習を経験すること
- 大学または大学院を卒業後、BOC certification exam(認定試験)に合格すること
このように取得するためには、いくつもの課題をクリアしないといけません。
国家資格「フィットネスクラブマネジメント技能士(FCM)」とは
日本発のフィットネスに関する国家資格として2019年に認定され注目を集めているのが、フィットネスクラブマネジメント技能士(FCM)です。この資格は以下の知識・スキルを習得できます。
- トレーナーの知識:健康づくり・運動トレーニングの基礎
- ビジネススキル:フィットネス産業概論・運営業務など
FCMを取得するメリット、資格のランクについて下記より説明します。
フィットネスクラブマネジメント技能士を取得するメリット
フィットネスクラブマネジメント技能士を取得するメリットは、国家資格の取得によってキャリアアップが実現しやすいという点です。
トレーニングの知識だけでなく経営ロジックなども取得できるため、幅広い業務に対応できて仕事の幅が広がり、それがキャリアアップ・収入アップにつながるでしょう。
ただし資格としてまだ歴史が浅いために他の有名資格と比べると認知度が低く、国家資格であっても取得がブランディングにつながらない可能性があることがデメリットです。
フィットネスクラブマネジメント技能士のランク
フィットネスクラブマネジメント技能士は、下記のようにランクによって分類されているのが特徴です。
ランク | 取得して得られる知識・スキル |
3級 | ジムで働ける基礎力が身に付く |
2級 | ジム運営が可能 |
1級 | 経営面からジムをマネジメントすることが可能 |
未経験者は3級を取得して、その後に従業員としてジムで働き、徐々にランクを上げていきましょう。
パーソナルトレーナーの資格の難易度と取得費用を比較
パーソナルトレーナーの資格に関する難易度・費用を表にまとめました。
資格名 | 難易度 | 取得費用 | 年会費 | 更新費用 | 有効期限 |
NESTA-PFT | 中 | 79,500円〜 | 13,200円 | 22,000円 | 4年 |
NSCA-CPT | 低 | 46,000円 | 13,200円 | 3,300円〜 | 3年 |
NSCA-CSCS | 中 | 50,200円 | 13,200円 | 3,300円〜 | 3年 |
JATI-ATI | 中 | 16万2,580円〜 | 11,000円 | 11,000円 | 5年 |
NATA-ATC | 高 | 500万円〜 | 15,000円〜 | 15,000円〜 | 2年 |
FCM3級 | 低 | 10,000円 | 1,100円 | 0円 | なし |
この中で最も高額な費用がかかり難易度が高いのがNATA-ATCです。アメリカ留学のための費用もかかるため、高額を支払ってでも高度な知識とスキルを得たい人に向いています。
また、最も費用が安いのがFCM3級です。難易度も低く他の資格に比べると比較的簡単に取得できて、各費用も格安になっています。未経験者は初めに取得して基礎的な知識を身につけましょう。
まとめ
パーソナルトレーナーは専門の資格が存在しないため、資格なしでもできる仕事です。しかし知識とスキルを蔑ろにした場合、トレーニング中に事故が起きる可能性もあります。
そのようなトラブルを回避できて、さらにトレーナーとしてのキャリアアップをはかるためには、トレーニングに関する資格を取得することです。
確かな知識とスキルを習得してさらに経験を積めばハイレベルなパーソナルトレーナーになることも夢ではありません。
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