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【食事&運動法】体脂肪率を効果的に減らすには?ベストな体脂肪率も紹介
体脂肪とは何か?
体脂肪は体内の脂肪組織で、本来エネルギー供給や細胞膜を合成する重要な役割を果たします。
そのため私たちの身体は、体脂肪なしで健康を維持することは難しくできているのです。
しかし体脂肪の過剰な蓄積は、健康やスタイルに悪影響を及ぼす可能性があります。
体脂肪は主に「皮下脂肪」と「内臓脂肪」の2つに分類され、それぞれ異なる特徴を持っています。
・皮下脂肪
お尻や太もも二の腕など身体の表面近くに付き、比較的ゆっくりと蓄積されます。一度つくと減りにくく、体型がたるんで見えるようになります。また生活習慣病との直接的な関連は低い傾向があります。
・内臓脂肪は内臓周りに位置し、比較的短期間で蓄積されることがあります。内臓脂肪の過剰な蓄積は高血圧、糖尿病、心臓病などの生活習慣病のリスクを増加させる可能性が高く、健康にとって悪影響を及ぼすことが知られています。また皮下脂肪と比べて落としやすいともいわれています。
体脂肪率の理想の値はどれくらい?
理想的な体脂肪率は性別によって異なります。これから紹介する目安を参考に、ダイエット目標を設定しましょう。
体脂肪率の計算方法は体脂肪の量(kg)を体重(kg)で割り、100を掛ける式で求められます。
・体脂肪の量(kg)÷体重(kg)×100=体脂肪率(%)
男性の体脂肪率の目安は15%未満で痩せ型、15%以上25%未満で標準体型、25%以上の肥満となります。
女性は20%未満で痩せ型、20%以上30%未満で標準、30%以上を肥満とします。
また、BMI(Body Mass Index)を使用して肥満度を判定する方法もあります。
BMIは体重(kg)を身長(m)で2回割って求めます。18.5未満が低体重、18.5以上25未満が普通体重、25以上が肥満とされています。
・体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)=BMI
ただし、体脂肪率を減らしすぎることは健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
日本人の標準体脂肪率は、成人男性で10〜19%、成人女性で20〜29%とされています。
体脂肪は飢餓時のエネルギー供給や体温調節、ホルモン代謝に必要であり、減少しすぎると免疫力の低下や体調不良のリスクが高まります。
特に女性はホルモンバランスの影響を受けやすいため、過度な体脂肪減少による身体への影響が大きいとされています。
また体脂肪率とBMIは異なる指標であり、肥満の判定にはBMIが主に用いられます。
しかしBMIは内臓脂肪などを考慮していないため、体脂肪率も併せて把握することで生活習慣病の可能性も把握できるでしょう。
BMIで体重の管理をしつつ、体脂肪率を適正範囲に保つことが、健康を維持するために重要です。
体脂肪率を減らすメリットとは?
代謝が上がり痩せやすくなる
体脂肪率が低い人は、基礎代謝が高い傾向があります。
基礎代謝とは、人間が今の身体の状態を保つために必要な最低限のエネルギー消費量であり、筋肉量に比例して高くなります。
体脂肪率が高いと相対的に筋肉の量も減るため、基礎代謝が落ちてしまいます。
筋肉はエネルギーを多く消費するため、体脂肪率を低下させて筋肉を増やすことで、基礎代謝を上げ、脂肪を燃焼しやすい身体を作ります。
これにより、リバウンドしにくい体質を築くことも可能です。
見た目に自信が持てる
内臓脂肪が蓄積すると、おなか周りを中心に脂肪がついてたるんだ見た目になります。
また、皮下脂肪の増加も下半身や二の腕や背中が丸くなる原因となり、ぼてっとした洋梨のような体型になります。
体脂肪率を減少させることで、お腹まわりについた内臓脂肪や、全身に付いた皮下脂肪が目立たなくなり、すっきりと引き締まった体型になります。
細身のファッションや、肩やおへその出たかっこいい着こなしも、自信を持って楽しむことができるようになりますよ。
病気のリスクを下げ健康に
高い体脂肪率は健康リスクを増加させます。
特に内臓脂肪の蓄積は、肥満や生活習慣病のリスクを高めます。
またメタボリックシンドロームは、BMIや体脂肪率ではなくウエスト囲によって判定されます。
内臓脂肪を減少させるには、健康的な生活習慣を継続的に維持する必要があります。健康状態を良好に保つためにも、体脂肪率を適正に保ちましょう。
食事で体脂肪率を減らす方法
食事を工夫すると、体脂肪率を減らすことも可能です。
ここでは体脂肪率を減らすために、食事で注意する点について解説します。
低脂質・低糖質な食事
脂質と糖質の過剰摂取は、体脂肪率を増加させる要因となります。
本来は身体の活動に不可欠な栄養素ですが、脂質と糖質のとりすぎによって多くのデメリットが起こります。また現代人は、慢性的に脂質と糖質をとりやすい食生活をしているといわれています。自覚がない人も、普段の自分の食生活を見直してみましょう。
・体脂肪の増加
必要以上の脂質をとることで、使われなかったエネルギーとして体内に脂肪として蓄積されます。同様に、糖質の過剰摂取もエネルギーを余らせる原因となり、体脂肪の増加につながります。
・生活習慣病のリスク増加
過度な脂質と糖質の摂取は、生活習慣病のリスクを増加させます。具体的には糖尿病、高血圧、高コレステロール、動脈硬化、脳梗塞、脳出血を引き起こす可能性が上がります。
・栄養バランスの崩れ
脂質と糖質を含む食材を取りすぎることで、他の栄養素が不足する可能性があります。野菜や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの摂取が不足すると、健康に悪影響を及ぼすことがあります。
- ・麺類や丼など、炭水化物中心の食事が多い
- ・野菜はあまり摂らない
- ・脂の多い料理が好き
- ・濃い味付けが好み
- ・魚より肉を多くとる
- ・自炊をほとんどしない
よく噛んで早食いを防止
よく噛んで食べることで、エネルギーや栄養の吸収効率が緩慢になり体脂肪率の減少につながります。
早食いは満腹中枢が反応する前に過剰なカロリーを摂取しがちで、体重管理に悪影響を及ぼすことがあります。
よく噛むことのメリットと、よく噛むための方法をいくつかご紹介します。
・食物繊維を効果的に摂取できる
食物繊維は食事の満足感を高め、満腹感を持続させます。よく噛むことで、食物繊維を含む食材が細かく砕かれ、腹持ちが良くなります。そのため、食べ過ぎを防ぐのに役立ちます。
・消化がスムーズに進行
食べ物をよく噛むと、唾液の分泌量が上がり、消化酵素の働きが活発になります。消化が効率的になることで、胃腸の負担が軽減されます。
- 一口30回を目安に噛む 一口当たりの噛む回数を増やし、食べ物を細かく砕くように心がけましょう。食事がゆっくり進むことでよく噛めるようになります。
- ・ながら食いをせず、集中して食べる 食事中にテレビを見たり、スマートフォンをいじったりせず、食事に集中しましょう。外部の刺激が少ない環境で食べると、よく噛むことに集中できます。
- ・飲み物や汁物で食べ物を流し込まない 食べ物をよく噛むために、飲み物や汁物で食べ物を流し込むのを避けましょう。食事中に水分をとる場合も、適量を意識して食べ物と別にとるようにします。
カロリーの過剰摂取を控える
カロリーの過剰摂取を控えるためには、自分の許容カロリーを知っておく必要があります。
ここでは1日あたりの適正カロリー量の求め方を、3つのステップに分けて紹介します。
1.まず、自分の身長から標準体重を求めます。下記の計算式では標準体重を示すBMI数値である22を計算式に入れています。
標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22(BMI)
2.次に、自分の日常の活動レベルを求めます。ひとりひとり、生活習慣によって身体活動量が異なります。以下は、一般的な活動レベルとそれに対応する身体活動量の例です。
軽い(デスクワーク、軽い家事など):25~30kcal
普通(立ち仕事が多い):30~35kcal
重い(力仕事が多い):35~40kcal
3.最後に、標準体重と身体活動量を組み合わせて、適正な摂取カロリーの目安を計算します。計算式は以下の通りです。
摂取カロリーの目安=標準体重(kg)×身体活動量(kcal)
以上の手順で求められた摂取カロリーが1日あたりの適正量です。
飲酒量を減らす
お酒の飲み過ぎも体脂肪の増加につながります。
お酒を減らすべき理由と、摂取量を紹介します。体脂肪を減らすための目安にしてください。
アルコールのカロリー
アルコール自体には1g当たり7.1kcalのカロリーが含まれています。また、カクテルやビールなどの醸造酒には糖質や脂質、たんぱく質などのカロリーも含まれています。
おつまみを食べ過ぎてしまう
アルコールを楽しむ際、おつまみとして高カロリーの食品、特に揚げ物や油っこい料理を摂取することがあります。また、アルコールの分解を行う肝臓の働きには炭水化物が欠かせません。そのため、アルコール摂取後は糖類を摂取してしまいがちです。
中性脂肪が増加する
大量のアルコールを摂取すると、中性脂肪が増加しやすくなることがわかっています。中性脂肪は体脂肪の主要な成分であり、中性脂肪の増加は心血管疾患などを引き起こす可能性があります。
- ビール: 約500ml(大ビール1本)
- ワイン: 約200ml(ワイングラス1杯)
- 日本酒: 約180ml(ちょこ1杯)
- ウイスキー: 約60ml(ショット1杯)
運動で体脂肪率を減らす方法
食事と合わせて、運動を取り入れることで体脂肪の減少を促進させることが可能です。
運動を行ううえで重要なポイントは、無酸素運動と有酸素運動をバランスよく取り入れることです。
それぞれの効果について解説していきます。
実際の運動方法については、こちらも参照してください。
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筋力トレーニングで筋肉量を増やす
筋力トレーニングで筋肉量を増やすことで、体脂肪率の減少につながります。
筋肉は基礎代謝をアップさせる効果があり、安静時でも多くのカロリーを消費します。
そのため筋力トレーニングを継続的に行うことで、脂肪を燃焼しやすい身体を作り、リバウンドのリスクを減らせます。
さらに筋肉を鍛えることで体力が向上し、日常生活がより楽になります。姿勢も改善され、ボディラインも美しくなるでしょう。
筋トレを始めると、初期段階では筋肉が成長して体重が増えることがありますが、これは筋肉が付いている証拠であり、心配する必要はありません。
また筋肉量を増やすためには、大きな筋肉群を効果的に鍛えるトレーニングが効率が良いでしょう。
大きな筋肉を鍛える代表的なトレーニングはスクワット、腹筋、腕立て伏せなどです。
筋トレを始める際には、適切なフォームと自分に合った頻度で行いましょう。また筋肉の疲労回復のために、適切な休息も取り入れることも大切です。
日常に有酸素運動を取り入れる
有酸素運動は、体脂肪を減らすための有効な手段です。
有酸素運動は、低負荷の運動を長時間続けることで、継続的にエネルギーを消費し体脂肪を減らすのに効果的な運動です。
おすすめの有酸素運動にはウォーキング、ランニング、水泳、踏み台昇降、サイクリングなどがあります。
さらに有酸素運動は筋トレと組み合わせて行うことで、脂肪燃焼効果が高まります。
有酸素運動をするとエネルギー消費が増加し、脂肪を効果的に燃焼できるため、体脂肪率の低下が期待できます。
無酸素運動を行った後に有酸素運動を行うことで、代謝が促進された状態で運動をスタートでき、有酸素運動の脂肪燃焼効果を最大限に高めることが可能です。
有酸素運動は、日常に取り入れて継続的に行うことが大切です。
体脂肪率を減らすときに気を付けたいこと
体脂肪は、身体に必要な組織でもあります。
そのため、体脂肪を落とすときにはいくつか注意すべきポイントもあります。
体脂肪率は適正値を保つ
体脂肪率が極端に低くなることを防ぎ、適正な数値を保ちましょう。
日本の成人の標準的な体脂肪率は、男性で10〜19%、女性で20〜29%とされています。
体脂肪は、体温調節やホルモン制御、免疫機能の維持の役割を持っています。
特に女性はホルモンバランスの維持に体脂肪が必要であり、極端な体脂肪の減少はホルモンバランスを崩す可能性があるため注意が必要です。
バランスよく食事を摂る
食事制限は体脂肪率を適正に保つためには不可欠ですが、極端な制限は健康に害を及ぼす可能性があります。
過度な食事制限は必要な栄養素の不足を招き、体調不良を引き起こします。
またタンパク質が不足すると筋肉が減少し、基礎代謝が低下することで、結果的にリバウンドのリスクが高まります。
高タンパク質・低脂質のメニューを意識して、バランスよく栄養素をとることが重要です。
無理のないペースで体脂肪を減らす
体脂肪率の減少を急ぎすぎないことも重要です。
肥満症診療ガイドラインでは、3~6カ月で3%の減量を目指すことが推奨されています。
急激な体重減少は体調不良を引き起こす可能性があり、リバウンドのリスクを高めることがあります。
日常的に運動や食事に注意を払って、無理のないペースで続けることが大切です。
体重が減らなくても筋肉量が増えて基礎代謝が上がれば、身体は引き締まり体脂肪の少ない状態へと変化します。
焦らず、持続的な取り組みが鍵です。
参考:日本肥満学会
まとめ
体脂肪率の正しい減らしかたについて解説してきました。
体脂肪率は健康的な食事と運動の習慣によって減少させられますが、減らしすぎにも注意が必要です。
体脂肪はホルモンのバランスを整え、体組織の機能を助ける働きを持っています。体脂肪率が低くなりすぎることで、身体に悪影響を与える可能性もあるため、健康的なペースを守って減らしていきましょう。
3~6カ月で3%の減量が、健康を保ってリバウンドのリスクなく体脂肪率を減らすためのポイントです。
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